添い乳して娘を寝かしつける。
寒かったその日、靴下を履かない娘の足は冷たかった。
横を向くと二人向かい合わせになり、ちいさな冷たい足は
アタシの太ももの付け根に触った。
ちべたい。と思いながら、その足を自分の太ももではさんだ。
ふと、思い出した。
小さい頃、弟、母、父、アタシの川の字で寝ていた。
今思えばそのころからアタシは冷え症だったんだろうね、
冷たい足を父の太ももに挟んでもらって暖かく眠った。
入りたての布団は、自分の体温で暖まるまでの間、つめたい。
そんな中、さらに冷たいものが触るだなんて、なんの罰ゲームだろう。
でも父はよくアタシの冷たい足を挟んでくれた。
アタシも、娘の足をはさんだ。なんの躊躇もなく。
親の愛のなせることだと思った。
アタシはこの子の親なんだなと思った。
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