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mamirt
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[職人の母:さち裁縫室]
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真夜中に、「ヒィッ!」と声を発したと同時に目がさめた。

起きた直後は見た夢を全部覚えていて、

その後恐怖でなかなか寝付けなかった。


今覚えているのは最後だけ。最期だけ。


命を狙われ、胴体はすでに銃で撃たれてる。

左半身のどこか。おそらく腹部。

重症のはずなのにまだ生きてて、

誰かはわからないその命を狙う人から逃げてるの。


打たれた弾みで倒れたのか、

何かにつまずいて倒れたのか、

あぁ、もう最期だとあきらめながら。


命を狙う人は目の前に居る。

女ではなかったと思う。感覚的に。

子供でもなく老人でもない。きっと同じくらい。

会話を交わしたのも覚えてる。


「ひとつ確かなのは、おまえは子供だということだ」


麻美が発した言葉。こんな概要だった。

「子供なんだよ、おまえは」最期の言葉。


そして死ぬ。


・・・とおもったら、まだ麻美の意識は生きてて

あわよくばこれで乗り切ろうと

命を狙う人が過ぎ去るのを息を殺して待つ。


でもね、その人はそれで通り過ぎてくれなかったんだ。

麻美のもとまで歩いてきて、しゃがみ、

仰向けに倒れ、右を向いた麻美の頭部をつかんだ。


麻美の右には

いつのまにか壁があり、角がある。

白っぽい、鋭角の角。

そういえば、世界は全体が白っぽかった。


命を狙うその人は麻美の頭を

その角に思い切り打ち付けてとどめをさそうと

頭部を、頭頂部をつかんで、


・・・そのときに自分があげた悲鳴で目がさめた。


まだ真夜中。

眠りに戻ったら続きが待っていそうで、

怖くて怖くて、涙がぽろぽろと止まらなくて、

寝ぼけ眼のダンナにhugしてもらいながら、

いつの間に泣き疲れて寝た。


ちなみに今朝は、

ダンナの「寝坊した!」という声で起きた。

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