朝ラッシュ。
電車を待つ列に並び、
イヤフォンで耳がふさがっているにもかかわらず、
隣の女性に声をかけられた。
40代後半、いや50にかかってるか。
この時間にココで迷子ということは
すくなくとも都心に働きに出ている方ではないな。
列には並んでいるが、どうも居心地の悪そうな様子。
「これは銀座線ですか?」
はいそうですよ。
「日本橋に行きたいんですけど」
おっと、日本橋は通ったっけ?
自分が降りる駅までしかわからない。
ちょっと待ってくださいね、と列に並んでてもらって
行き先案内板をみにいった。
お。だいじょうぶ、いくぞ。
OKサインを出しながら列に小走りで戻る。
「ありがとうございます。あの、ココ・・・」
麻美が元にいた場所を指し示してくれたが、
なにしろラッシュなので列はどんどんできあがっていく。
事情を知らない周りから見たら、
元いた場所に戻ることは、割り込みにしか見えない。
さして列も伸びてなかったので彼女より一人分後ろについた。
「あまり乗りなれないものですから。」
「ごめんなさい、音楽聴いていたでしょうに」
いえいえだいじょうぶですよ。とあとは
イツモどおりの、朝ラッシュ時の電車を待つ風景にもどった。
同じ電車に乗ったが、位置はまったくのばらばら。
無事に日本橋で降りれたことを祈ろう。
それにしても、よく道を聞かれる。
不慣れな場所で聞かれたこともある。
今回なんて、イヤフォンをして耳がふさがっているにもかかわらず
声をかけられた。
真顔な麻美に「何不機嫌になってるの?」とダンナがきくほどに、
麻美の顔は決して愛想を振りまいて話しかけやすい顔じゃないと思うのだが。
自分だったらどうだろう。
どんな人に声をかけるだろう。
①親切そう。
②その土地の人でありそう。
③的確に答えが返ってきそう。
自分はどれに当てはまったんだろうね。
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