綱子ではない。
滝子でもない。
咲子でもない。
あえて一人、無理やりあげるとすれば
巻子にはなりえるかもしれない。
が、やはり4人のうちの誰かには当てはまらない。
4人姉妹だけど、なにやら5人目のような感覚だ。
登場はしないけど、どっぷりと当事者な気がする。
向田邦子「阿修羅のごとく」を読んだ。
なんというのだろう。すっかり本の中に入った。
どの場面においても心の痛みやもどかしさがリアルなのだ。
本に入って現実逃避しているはずなのに、本の中も現実。
そんな気分だった。
本を読んでいた数日間、人の分の人生まで生きたようで非常に疲れた。
が、この感覚は後を引くものだ。
ほかにも読んでみたいと、今強く思う。
ちなみに思い浮かぶのは1979年のNHKドラマ。
2003年に映画もやったんだね、そっちは知らなかった。
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