それはいつも唐突にやってくる。
でもいつそんな波が来ようとも、
うちの本棚の文庫本たちは防波堤になって受けてくれる。
好みは別として。
今日は大崎善生「別れの後の静かな午後」を読み終えた。
ただでさえ読書スピードが遅いのに、通勤時間が短いうえに乗換えがあり、
いつもコマギレの読書になってしまうのが、不満。
たった240ページに3日もかかってる。
次は、そうだな、重松清「送り火」だな。
400ページに何日かかるのやら。
読むのは決まって、フィクション。
散歩くらいのペース。
かろうじて雨をこらえる、台風の前の曇り空。
にぎやかな気泡の、最後のひとつが消えてしまった水面。
線香の煙のような漂い。
唐突の波に襲われて、手に取るのはそんなトーンの本たち。
のめり込むのではなく、同化する。
そんな近さと危うさを持ったトーンの本たち。
同化しちゃって、たぶん現実逃避したいんだろうな。
今逃避したい現実は何かって?
腰についてる贅肉と、独り留守番。
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